2018-01-01から1年間の記事一覧
いわゆるシンデレラストーリだが、中華系俳優陣で占められたキャストのハリウッド映画。 2018.10.6のSNL(Saturday Night Live)のホストとして登場したAWKWAFINAがコメントしていたように、アジア系の人間が業界で活躍するのはまだまだ難しい。その中で、ある…
人に恋する人生は、川の流れのよう。 言葉数少ない朝子だが、リョウヘイを見る視線の先には麦がいて、 リョウヘイを愛する気持ちは、麦への思いと重なりあっている。 まるで水滴の一粒一粒が合わさって川となり、先へ流れるにつれて複雑に混ぜ合っていくよう…
渡辺あや作。 大学権力と、寮生の間に建てられた壁。 それは物理的な距離を隔てると同時に、一切の意思疎通を拒否する姿勢。 近衛寮は、男女平等、上下関係なし(敬語なし)、全会一致が原則。 それは、我々が観念的に理想と認識しながらも、実現困難な社会…
美しすぎる名作。 イタリアの大自然、語られる芸術・文学などの教養。 二人の愛は、とてつもなく素直。 素直だけれど、原作者の思いを鍵にストーリーを紐解いていくと、 いかに儚く切ないか。 最後の父の言葉に、胸が詰まる。 ルカ・グァダニーノ監督、前作…
怪人との恋。 対象を本質的に好きになることは、外観や社会的な常識、固定概念にとらわれず、 心の底から恋に落ちることのように思う。 その人のことが好き。それ以外に何もいらない。 その究極を、唖者である主人公(イライザ)と、水中の怪人で描く。 イラ…
久しぶりに白石一文の小説を読んだ。 学生の頃にはまり、手当たり次第読んでいた時期があったが、 少し大人になり、小説の扱うテーマがより身近になったことで、 作者の思いに共感しつつも、痛々しく胸に突き刺さる。 愛を体現する形は、原始的には何にも縛…