マイ・カルチャー日記

日々触れる映画・音楽・書籍を残さず飲み込み、形にしたい

『翼』白石一文

久しぶりに白石一文の小説を読んだ。

学生の頃にはまり、手当たり次第読んでいた時期があったが、

少し大人になり、小説の扱うテーマがより身近になったことで、

作者の思いに共感しつつも、痛々しく胸に突き刺さる。

 

愛を体現する形は、原始的には何にも縛られるはずがない。

社会が定義する恋人関係、夫婦関係にとらわれず、ただ運命の人を

直感的に信じ、愛し、そばにいることができればそれでいい。

  

岳志の考え方は常軌を逸しているように思えるが、

自分も運命の人を決断し、迷うことなく思い遂げたい、と心から共感した。

世間体にとらわれず、愛を語り、素直になりたい。